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最高裁判所第三小法廷 昭和31年(あ)874号 判決 1958年5月06日

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人山口安憲の上告趣意について。

所論刑法一八条が憲法第一一条、一三条及び一八条に違反するとの主張は、原審において主張、判断を経なかった事項に関するものであるのみならず、同法条が違憲でないことは当裁判所の判例(昭和二四年(れ)一八九〇号同二五年六月九日大法廷判決、昭和二三年(れ)一四二六号同二四年一〇月五日大法廷判決)の趣旨に照らして明らかであるから採用できない。その余の論旨も量刑不当の主張であって適法の上告理由とならない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 河村又介 裁判官 島 保 裁判官 小林俊三 裁判官 垂水克己)

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